一回目からつづけての収録。制作についての話は続きます。
・仕上がりの粗雑さ、失敗のテイストを練習する。
・成功と失敗の差が分からなくなる。
・絵画とはそもそも裏側のないものである。
話のなかで出てくるマチスのドローイング、これはピカソの間違いでした(pas_pascalさん感謝!)。ハル・フォスター編『視覚論』(平凡社、2000年)のp99に出てきます。
「これらのスケッチブックは、まさしくアニメーション台と同じように作られた。尖った鉛筆による線が、柔らかい厚紙に刻まれる。すると、その輪郭がその下のページに浮き彫りにされ、そのページの輪郭が、今度はさらにその下のページに刻まれる。(中略)ピカソの採用した生産様式は、インスピレーションの絶えざる湧出などではなく、シリーズの機械的複製にほかならない。(中略)ピカソのアイディアの発展を見守っているというよりも、身振りの動きを観察しているような印象をうける。まったく意外にも、パラパラマンガを目の当りにしている感じなのである。」
新聞の挿絵のプロジェクトは出版されています。吉田修一『横道世之介』(毎日新聞社、2009年)。
オリジナルの収録日:2010年2月14日夜
2/5